三菱重工工機がホブ盤 量産歯車を高精度化
三菱重工工作機械は、歯車工作機械のホブ盤「GEシリーズ」の新機種として、高精度・高能率を重視した2機種を発売した。高速・高トルク型の主軸の搭載などにより、自動車の電動化や静粛性向上に伴う量産歯車の高精度化、高能率化ニーズに対応する。価格は4500万円から(消費税抜き)。両機種合わせて2021年度に5台の販売を目指す。
発売したのは、加工対象物(ワーク)の最大径150ミリメートルの「GE15HS」と同250ミリメートルの「同25HS」。
同15HSは、主軸に高速・高トルク型ダイレクトドライブ(DD)モーターを採用。主軸の最高回転速度を従来比3倍の毎分6000回転に高めた。テーブル軸には、軸と同じ方向に荷重がかかるスラスト荷重に対する高剛性と高速回転を両立した専用テーブルを搭載し、高能率加工を実現した。
超硬工具を使った加工のRa(面粗さ)を、歯車研削並みの0・4マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下に抑えることで、熱処理前の仕上げ工程(シェービング加工)を不要にできる。