中村留精密、「揺動切削」加工機拡大 大型機も対応
中村留精密工業は、オプション搭載としている工具や加工対象物(ワーク)への切りくずの巻き付きを防ぐ揺動切削機能の対象機種に、大型機を含む複合加工機7機種を追加した。搭載可能機種は計14機種に拡大した。
揺動切削はサーボ制御による工具の振動で、刃先に一定間隔の揺動を生じさせる。ワークに対して空振り領域を作ることで切りくずが細かく分断され、絡み付き防止や排出性向上につながる。特に自動工具交換(ATC)付きの工作機械に揺動切削を用いると、切りくずの絡み付きによる不良や機械停止時間が減少し、生産性向上で高い効果を発揮する。
顧客の要望もあり、今回の追加機種では最大加工径640ミリメートルの高剛性ATC型複合加工機「NTRX―300L」にも搭載可能とした。同社によると、ATCと大型機に揺動切削機能を搭載するのは世界でも珍しいという。
揺動切削は溝入れ加工、ドリル穴開け加工、内径加工にも対応。今後は機械との相性を見ながら、同機能の搭載可能機種を検討していく。