昨年の新車販売、4年ぶり500万台下回る コロナ禍で11%減
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽協)がまとめた2020年の新車販売台数は、前年比11・5%減の459万8615台だった。2年連続の前年割れ。新型コロナウイルス感染症拡大による販売不振で2ケタ減となった。東日本大震災があった11年(同15・1%減)以来の減少幅となり、4年ぶりに500万台の大台を下回った。
登録車、軽自動車ともに前年実績を下回った。登録車は同12・3%減の288万527台となり3年連続で前年実績を下回った。軽は同10・1%減の171万8088台と2年連続でマイナス。
登録車の車種別では乗用車が同12・2%減の247万8832台、貨物車は同12・7%減の39万2361台。軽の車種別では乗用車が同10・0%減の133万1149台、貨物車が同10・3%減の38万6939台だった。
12月単月の新車販売台数は前年同月比10・2%増の37万9896台と3カ月連続のプラスだった。登録車は同7・4%増の24万3753台。新型車効果に加え、前年が消費増税の実施で需要が低水準だったため反動増となった。軽は同15・4%増の13万6143台で3カ月連続のプラス。前年の新型車を待つ買い控えによる反動増などが主な要因だった。
緊急事態宣言中だった20年5月を底に回復基調が続いていた。しかし、感染が再拡大したことで政府は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県に緊急事態宣言が発出。自販連は「今後もコロナ次第。収束度合いにより販売に与える影響が出てくる可能性がある」と指摘。全軽協も「再びコロナの陽性者数が拡大し、市場への影響を注視していく必要がある」と今後の見通しは不透明な状況だ。