兼房、多刃ダイヤフェースミル ディスク型で交換容易
兼房はアルミニウム部材の高速、高精度加工が可能で、取り扱いも容易なヘッド交換式多刃ダイヤフェースミル「NovaE,zDisc(ノバ・イージー・ディスク)」を開発した。
ヘッド部のディスクを交換する新機構は特許出願中。自動車のエンジンや変速機部品の加工のほか、電気自動車(EV)関連向けも視野に入れる。
従来、フェースミルによるフライス加工はチップ交換式のインサートタイプが主流。開発品はディスク型の多結晶ダイヤモンド(PCD)多刃をボルトでボディーに締結するだけで高い刃先振れ精度を確保する。インサートタイプと比べ刃先の高さ調整も不要なため、段取り時間を大幅に短縮できる。
ディスクは刃数12―24、刃径50ミリ―125ミリメートルで5タイプを設定。独自のロウ付け技術により一般的なインサートタイプより刃数を増やせるため高速、高能率な加工が可能。すでに大手自動車部品メーカーで先行採用され、変速機部品加工では送り速度3倍、寿命が1・4倍に向上した。