昨年の航空機受注、ボーイングが首位奪還 エアバス抜く
米航空機大手ボーイングの2021年の受注数が欧州同業エアバスを上回り、首位を奪還したことが公表された統計で明らかになった。納入数ではエアバスがトップを維持した。
キャンセルや変更を考慮した21年の純受注は、ボーイングが535機。受注全体では909機だった。
これに対し、エアバスの純受注は507機で、受注全体では771機と20年のほぼ2倍だった。
航空機メーカーは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を主な理由として減産した。新たなコロナ変異株「オミクロン株」をめぐって世界的に懸念されているものの、今では中距離旅客機や貨物輸送機の需要が高まっている。
21年のボーイングの納入は340機と、アナリスト予測とおおむね一致。20年の157機から増えたが、380機を納めた19年の水準を下回った。18年は過去最高の806機だった。
エアバスの納入は611機。3年連続で首位だった。
ロックダウン(都市封鎖)に伴ってネット通販が拡大する中、ボーイングは需要が膨らむ貨物機の販売で圧倒的優位に立ち続けている。新規生産受注は84機と、過去最高だった18年の83機を上回った。