ビー・エル・オートテック、ツールチェンジャー開発 エア供給不要で着脱自動化
ビー・エル・オートテックは、エア供給用配管が不要の協働ロボット向けツールチェンジャーを開発した。エア供給なしで着脱機能を自動化したのは国内初という。無人搬送車(AGV)の上に協働ロボットを載せるなどの組み合わせ提案がしやすくなり、スマートファクトリー化に貢献する狙い。仕様調整した上で、2022年秋に発売予定。同製品を軸に、協働ロボット向けツールチェンジャーの販売台数を、毎年20%増で成長させる。
ツールチェンジャーは、ロボットの手首の先端に取り付けるツールやハンドを交換するための装置。手首側のプレートと、ツール側のプレートとの着脱を、エア供給によって制御する仕組みが一般的だ。新製品は、手首側のプレートに凸状のスイッチを備えており、ロボット操作によって同スイッチを専用の置き台に押し当て、機械的な仕組みで着脱する。可搬重量は5キログラム。10キログラム可搬タイプなどの追加も検討する。
エア供給用の配管が不要なため、台座を固定しない状態で運用する協働ロボットなどへ用途を広げやすい。協働ロボットは、日本国内での普及率はまだ低い。ビー・エル・オートテックは新製品の投入により、顧客の協働ロボット導入を後押しする考えだ。
同社はバンドー化学の子会社。21年3月期のロボット関連製品の売上高約10億円のうち、ツールチェンジャーが8―9割を占める。国内ツールチェンジャー市場では、ニッタに次ぐ2番手のシェア。重量型から軽量型まで、幅広い製品ラインアップをそろえている。