日本電産マシンツール、中古工作機械に参入 下取りし修理・復元
日本電産マシンツールは、工作機械の中古機事業に参入する。中古機販売事業者と連携し、顧客の設備更新時などに老朽化した機械を下取り、修理・復元した上で販売する。他社製機械の引き取りにも対応する。顧客は設備更新時の旧機種の引き取り費用を抑えられ、最新機械を導入しやすくなり、生産性改善や環境負荷低減につなげられる。
今後、中古機事業を始め、日本電産マシンツール製の新品の機械を購入した顧客からの下取りだけでなく、旧機種の引き取りのみにも対応する。
歯車工作機械や門型5面加工機などの日本電産マシンツール製機械は同社が修理・復元し、販売を中古機販売事業者が代行。メーカーが純正部品を使って修理することで、長期間使っても性能を維持できる中古機として訴求する。6カ月のメーカー保証も付与する。
他社製機械の下取りでは同社が窓口となるが、その後の引き取りや修理、販売はすべてパートナーが担う。
設備更新時の古い機械の処分は、顧客が中古機事業者らに買い取りを依頼するケースが多い。しかしその場合、工場から屋外への横引きやトラックによる運送などの費用が発生してしまう。新機種の据え付け時に旧機種を引き取ってもらえると、それらの費用が削減され、新機種購入費用に充てられる。
最新機種の導入による加工対象物(ワーク)1個当たりの二酸化炭素(CO2)削減のほか、下取り機械の再活用につながる環境貢献も見込める。
また日本電産マシンツールは、一部の歯車工作機械について、事前に主要ユニットをそろえるなどして納期を最短2カ月(現在は約8カ月)に短縮する計画生産を月内に始めるほか、レンタルサービスも開始。製品の商談・納入から運用、買い換えまでの「ライフサイクルサポート」を推進し、新規顧客の獲得などにつなげる。