ヒロテック、ドイツで生産設備会社取得 ツーリング事業加速
ヒロテックは、欧州での金型や治具・生産設備で構成するツーリング事業を強化する。ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州で自動車向けの生産設備を主力とする企業を5月に取得し、新会社を設立・稼働した。これにより欧州でのツーリング事業の売上高を2021年度の約14億円から、23年度に約70億円、27年度に約98億円に引き上げる計画だ。
新会社「ヒロテックブッハー」は、民事再生中だった企業の社員130人や工場などを取得、欧州でのツーリング営業拠点「ヒロテックヨーロッパ」の完全子会社とした。
取得額は明らかにしていない。工場の床面積は8200平方メートルで、敷地面積は2万1500平方メートル。生産設備や治具の設計・製作工場としては、日本、米国、中国などに次ぎ6拠点目、欧州で中核的な存在となる。
また、ヒロテックヨーロッパの完全子会社で、ドア部品などを生産する「ヒロテックマニュファクチャリングドイツ」では、25年末までに社員を現在の80人から160人へ増員を計画。欧州での生産体制を整備し、ドイツのメルセデスベンツ・グループ(旧ダイムラー)、BMWグループ、フォルクスワーゲン(VW)や部品メーカーからの受注拡大を図る。