5月の新車販売、46%増8カ月連続プラス コロナ禍の反動増
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した5月の新車販売台数は、前年同月比46・3%増の31万9318台と8カ月連続でプラスだった。前年同月は新型コロナウイルス感染拡大を受けた初めての緊急事態宣言が発出された時期で、経済活動が制限され新車販売も落ち込んだ。2021年5月はその反動増が大きく出たものの、例年の販売水準までは回復しきれていない。
登録車は同30・9%増の19万3750台と3カ月連続でプラスだった。ただ5月単月としては統計を開始した1968年以降で下から4番目。半導体などの部品不足や、消費マインドの回復が遅れていることなどが影響している。
車種別では乗用車が同34・1%増の16万5932台だった。特に普通乗用車は同63・3%増の9万7430台だった。
軽自動車は同78・6%増の12万5568台と8カ月連続のプラスだった。ダイハツ工業の「タフト」などの新型車や、特別仕様車によるテコ入れの効果が見られた。しかしコロナ影響が無かった19年同月比だと15・6%減という実績で「良い数字ではない」(全軽自協)。
今後の見通しは「各メーカーに半導体不足の影響が広がっており、その影響も読み切れない状況だ」(同)。4月末に発出された3回目の緊急事態宣言が延長されたこともあり、「先行きはかなり不透明だ」(自販連)という。