キタムラ機械、省スペース型5軸立型MC開発 工具の大容量収納可能
キタムラ機械は、公衆電話のブース程度の大きさで、直径180ミリ×高さ175ミリメートルの加工対象物が加工できる省スペース型同時5軸制御立型マシニングセンター(MC)「メドセンター5AX」を開発した。
9月10日に発売する。独自の工具交換装置により、省スペース型では困難だった切削工具40本の大容量収納を可能にした。
年間10台の販売を目指す。サイズは幅1・2メートル、所要床面積は2・4平方メートル。医療機器、自動車、半導体といった多品種で複雑形状の部品を作る分野での利用を想定する。
毎分3万回転の高速回転主軸を搭載。最大工具は直径50ミリメートル、長さ200ミリメートルと高速回転のMCでは異例の大型工具が使える。A軸は毎分3万6000度、C軸は毎分200回転と追従性の高い回転動作を実現した。
また、高分解能光学式スケールフィードバックや独自の熱変位補正システムを標準装備。生産部品の複雑化、微細化、高精度化に対応しつつ、チタンやコバルトクロム合金などの高硬度、難削材の高精度加工も可能にした。12面自動パレットチェンジャーの接続もでき、長時間の無人加工化も容易。
電荷結合素子(CCD)カメラ、マイク、スピーカーを装備するコンピューター数値制御(CNC)装置「Arumatik―Mi」を装備。パソコンやモバイル端末での工場外からの機械監視や、通知による現場の状態の把握ができる。