倉敷機械、5軸MCに横中ぐり機能 先端工具取り替え不要
倉敷機械は、横中ぐり盤と5軸マシニングセンター(MC)の機能を併せ持つ新型工作機械「KTR―1200」を開発し、1日に発売する。加工対象物(ワーク)の深部を加工する際に先端の工具を取り替える必要がなく、作業を効率化できる。ワークと工具の干渉を防ぎなから加工可能。複合加工が必要な幅広い分野の産業向けの加工に対応する。消費税抜きの価格は1億5000万円から。国内外合計で年間5台の販売を目指す。
奥行きのあるワークの加工などに用いる横中ぐり盤の機能を5軸MCに搭載した。剛性を維持したまま内部を加工できる。直径1200ミリメートルのトラニオンテーブルを組み込み、最大直径1650ミリメートルまでのワークに対応可能。主軸の回転数は毎分3000回転。オプションで同5000回転まで引き上げられる。60本の工具を収納可能で、オプションで最大120本まで拡張できる。
倉敷機械はKTR―1200の主軸が前後にも駆動することから、同機を「6軸マシニングセンター」というキャッチコピーで訴求し、新規顧客獲得を目指す。航空機用ジェットエンジンケースをはじめ、自動車の金型など幅広い分野で用途を開拓する。今回の開発で得た知見を基に、新たな製品の開発も進めていく。