5月の新車販売、5カ月連続減 減少率縮小も懸念
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた5月の新車販売台数は、前年同月比4・4%減の31万2406台で、5カ月連続の減少となった。減少率は4月の同11・2%減より縮小した。認証不正問題による出荷停止が続いていたダイハツ工業は国土交通省から4月に全ての現行生産車種の出荷停止指示が解除されたが、同省の型式指定申請に関する調査でトヨタ自動車などで新たに不正が見つかった。今後の販売台数への影響が懸念される。
登録車は前年同月比2・4%減の20万1643台だった。このうち乗用車は同1・7%減の17万6693台となり、ホンダ、スズキ、SUBARU(スバル)を除く6ブランドが前年同月を下回った。
今後の登録車の需要について自販連は「不正の影響が数字として出てくるまでにはタイムラグ(時間差)があるだろう」と見通す。
貨物車は同8・2%減少の2万4246台。UDトラックスが同22・0%減、三菱ふそうトラック・バスが同14・0%減だった。観光や人の往来がコロナ禍の状況から回復し、バスは同52・7%増と4月に引き続き大幅増となった。
軽自動車は同7・7%減の11万763台となった。メーカー別では8ブランド中、ダイハツ工業、スバル、マツダ、トヨタの4社が前年同月を割り込んだ。
2023年11月にフルモデルチェンジしたスズキの軽「スペーシア」や、同年にマイナーチェンジした日産自動車の軽「デイズ」が前年比で大きく伸長した。
今後について「ダイハツの出荷停止車種については基準適合性の確認が済んだが、5月も台数のマイナスが継続した。影響がいつまで続くのか少々判断しにくい状況」(全軽自協)としている。