シチズンマシナリー、精密加工工場を新設 主軸生産能力6割増
シチズンマシナリーは、本社敷地内に精密加工工場を新設し、工作機械の基幹部品であるスピンドル(主軸)の生産能力を2023年に現在比6割増やす。投資額は45億円。海外での自動旋盤の生産体制増強に伴い、スピンドルの生産能力も高めることで自動旋盤の安定供給を図る。
新工場は延べ床面積約4100平方メートルで、23年3月に完成予定。本社工場での新棟建設は09年以来となる。ロボットや無人搬送車(AGV)を活用して生産体制の自動化・省力化につなげる。太陽光発電の採用や周辺地域への電力供給などを通じて、持続可能な社会への貢献を目指す。
現在は本社工場内で、自動旋盤350台分のスピンドルを毎月生産している。今後はスピンドル生産を新棟に集約し、同550―600台分を生産する計画。それに伴い、本社工場内のスピンドル生産スペースは、ショールームや人材教育に活用し、生産品質の向上につなげる。
同社は21年8月に中国で新工場が稼働した。22年にはタイ工場(アユタヤ県)の増床も予定するなど、自動旋盤の生産能力増強を進めている。23年には全生産拠点での自動旋盤の生産能力が現在比4割増となる見込みだ。