小林機械、中古工作機械の修理拠点 7億円投じ品質向上・納期短縮
小林機械は、中古工作機械のオーバーホールやレトロフィットを手がける拠点を埼玉県本庄市に設置した。総投資額は約7億5000万円で、作業場や機械の展示・保管スペース、測定室を装備。拠点新設により品質向上や納期短縮につなげる。2018年6月期に43億円だった売上高を早期に50億円へ引き上げる計画だ。
埼玉県本庄市にある中古工作機械や中古工具の販売展示場「マシンプラザ本庄」の敷地内に四つ目の棟として建設した。床面積は約5000平方メートルで、修理や改良を手がける作業場のほか、工作機械の展示・保管スペース、温度調整が可能で寸法や精度を測るための測定室を併設する。本格稼働は10月下旬を予定している。
作業場には、ベッド研磨機や5面加工機を新規導入し、加工精度を高めつつ納期短縮につなげる。展示場は、大型工作機械などを常時100台程度設置できるスペースを確保している。
また、中古工作機械の搬入・搬出作業を効率化するため、搬送設備として5―30トンまでのクレーンを計6基導入した。
現在15人のマシンプラザ本庄の人員も増強する。新棟の本格稼働に合わせて5人を新規採用する計画だ。
現在、需要が活況を呈する工作機械業界だが、納期の長期化などの課題を抱えている。同社では、新品より納期が短くコスト低減も図れるオーバーホールやレトロフィットに対するニーズが今後も続くとみており、これらの修理業務を一段と強化する。