工作機械7社の11月受注、41%減の248億円 投資慎重さ一段と
工作機械主要7社の11月受注実績は、前年同月比41・5%減の248億4000万円となり、12カ月連続で減少した。内需は前月に次いで今年2番目の低水準だった。4月以降の減少率は7月を除いて同20―30%台だったが、10、11月は2カ月連続で40%台と悪化。投資への慎重さが一段と強まったとの指摘もある。一方、自動車関連は複数社が大口案件をまとめた。
牧野フライス製作所は、10―12月の計170億円程度の受注計画を単月換算で下回った。国内外で「設備投資を見合わせる状態が続いている」と分析する。オークマも「中国で見込んでいた大型案件を決めきれなかった」とする。米中摩擦が長期戦となりつつある中、「もう一段様子見が強まった」と見る。年内は状況を静観し、来年に投資を判断しようという雰囲気があるようだ。
自動車関連はまとまった案件があった。三菱重工工作機械は、日欧向けで商談が長引いていた歯車機械を大口受注した。ジェイテクトは日中でまとめた。国内の車向けは「比較的好調に推移した」と前月並みの水準を維持した。
2020年の市況はオークマが4月以降の底入れ、牧野フライスは10月以降の回復を予想している。