工作機械7社、1月受注39%減 停滞長引く
日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要7社の1月の受注実績は、前年同月比39・6%減の225億3400万円だった。14カ月連続の減少と停滞局面が長期化している。新型コロナウイルスは顧客、工作機械各社の生産や営業の休止を引き起こしており、2月の受注への悪影響が懸念される。
1月は国内外ともに低調だ。牧野フライス製作所の国内は、2019年9月まで継続して20億円を上回ってきたが、19年10月からは10億円台が続き、一段階下がった印象だ。東芝機械は「国内は全体がおしなべて低調。海外での精密加工機や米国の産業機械向けの需要にとどまった」と弱含んだ。
OKKの外需は、19年11月から1億円台と苦戦している。自動車向けの大口案件は、ジェイテクトが国内と中欧で獲得し、三菱重工工作機械は「海外案件の決着がずれ込んだ」と成否が分かれた。一方、オークマは復調気配を指摘する。「内需は半導体製造装置向けが商談になるケースが出てきた」ほか、「米国は航空機エンジン、インフラ向けが堅調だ」という。
新型コロナウイルスの対応では、オークマが春節で帰国した上海駐在員に日本にとどまるよう指示している。三菱重工工作は上海営業所と江蘇省常熟市の工場で2月3―9日を休業、10―14日を在宅勤務とした。ツガミは現地生産を2月10日に再開。牧野フは中国駐在員を日本で自宅待機。現地生産は部分的に再開した。