工作機械7社の7月受注 外需大幅伸びる
日刊工業新聞社によると、7月の工作機械受注実績は、前年同月比26.9%増の379億1200万円だった。外需が同54.7%増の198億1100万円と大きく伸びた。前年に低調だった米国、中国がけん引し、インドでも自動車関連の投資が目立った。内需は同6.0%増の181億100万円。工作機械市場は年初来の好調が続いている。秋以降に中国の失速懸念があったが、今のところ兆候はみられない。
自動車の投資が国内外で顕著だ。ジェイテクトは4月から50億円台の高水準が続く。自動車関連は「毎月どこかの国・地域で動きがある」と月ごとに国を変えて案件が出ている。7月は大口受注こそ手薄だったが前月のインドに続き、中国が活発だった。中国は「トラック業界などが好調」(OKK)と商用車もいい。インドでは牧野フライス製作所がまとまった受注を得た。
航空機、半導体、ロボット関連も伸びている。オークマ、牧野フライス製作所などが半導体製造装置向けの受注を重ねる。牧野フライスは国内でロボット向けの受注があり、三菱重工工作機械はロボットに使う高精度の減速機向けで歯車研削盤が増えた。
年初から活況の中国市場については各社が慎重に先読みするが、「急速に落ち込む気配はない」(ツガミ)、「落ちるという明確な兆候はない」(牧野フライス)、「今の状況がしばらく継続しそうだ」(オークマ)との見方が広がっている。