主要7社・工作機械受注、7.8%増の2035億円
日刊工業新聞社が11日まとめた工作機械主要7社の1-6月の工作機械受注は、前年同期比7.8%増の2035億円だった。外需は中国、米国がけん引した。微増の内需は自動車、半導体分野が堅調だが、産業分野ごとに濃淡があるという。7-12月は、1-6月より上向くとの指摘がある。
1-6月は月を追うごとに増加基調が強まっている。牧野フライス製作所は5月に記録した総額の過去最高額を6月に更新した。外需は自動車や航空機の部品製造向けが伸びた。内需の足元は国の設備投資補助金の効果が尽きたが、同じく自動車部品や半導体製造装置向けが堅調だ。
オークマも内需は車、半導体関連向けが良かった。さらに「3月以降は中小企業が設備投資に動いてきた」と事業規模にかかわらず幅広く需要が生まれている。
海外の自動車関連では、ジェイテクトが6月に「インドで大きな案件を受注した」ほか、三菱重工工作機械が「1-6月は中国受注が堅調だった」と活発だ。
中国は活況が続いている。現地シェア首位のツガミは1-6月の総額が過去3位の高水準。過去1-2位はスマートフォン関連の特需が底上げしたが、今年は中国を中心に世界で自動車向けを強化するなどで同水準まで伸ばした。
7-12月は需要増や横ばいを見込む声が目立つ。オークマは「中国も今のところ市況が悪化する様子はない」とみる。牧野フライスは「横ばい」との見方だ。これから案件や引き合いが出始めたインフラ関連が米国、中国で具体化されれば、さらに上振れしそうだ。
ニュースソース:日刊工業新聞(https://www.nikkan.co.jp/)