シチズンマシナリー、自動旋盤最上位機8年ぶり刷新
シチズンマシナリーは、棒状の材料を連続加工する自動旋盤の最上位機を8年ぶりに刷新する。各モーターの出力を上げた。3モデルのうち最高価格モデルでは、斜めに加工する回転工具のB軸を、メーンの主軸と向かい合わせの背面主軸でも使えるようにした。2019年4月に全3機種を発売し、月産15台を予定。
シチズンマシナリーが開発したのは、直径32ミリメートルの材料に対応する「シンコムM32=写真」の3モデルで、第5世代となる。細長い棒材加工に向く主軸台移動型。従来機と同様に、バイトが並列に据え付けられた「くし刃」と、放射状に取り付けた工具を持つ「タレット」の構成とした。
従来機に比べ、正面と背面の主軸モーターのトルクを最大2倍に、タレット回転工具モーターを2倍以上にそれぞれ引き上げた。高生産性と重切削性を向上したという。
タレットの工具は、加工中の工具以外に動力が伝わらない構造をシンコム機として初採用した。最高価格モデルでは、B軸の加工範囲を従来の90度から150度に拡大し、B軸の加工が背面主軸でもできる。
操作性を高める改良を施した。画面がユニバーサルデザインのタッチパネル式の新操作盤を採用し、加工室内の様子を見やすくするために本体扉のガラス部を従来比で1・7倍に広げた。