工作機械受注8%増 26カ月ぶりプラス
日本工作機械工業会が発表した11月の工作機械受注実績は、前年同月比8・0%増の882億2200万円で、26カ月ぶりに増加に転じた。2020年では最高額となり、11カ月ぶりに850億円を上回った。中国を中心に外需が大きく伸び内需の低迷を補った。
内需は同15・2%減の265億9100万円と、24カ月連続の前年割れ。300億円を下回るのは2カ月連続で、国内の受注環境は依然として低水準の状態が続いている。日工会では「新型コロナの再拡大の影響で、一部ユーザーの中では設備投資に慎重さが増している」と指摘する。
一方、外需は同22・5%増の616億3100万円で、2カ月ぶりの増加となった。600億円を上回ったのは16カ月ぶりで、2020年で最高額となった。中国でスマートフォンや自動車など幅広い業種で需要回復が続いており、外需全体をけん引している。
20年1―11月の累計額は8023億2000万円(前年同期比29・6%減)となった。12月も新型コロナウイルスの感染再拡大が及ぼす影響などが懸念されるものの、日工会の年間見通しである8500億円を超えることがほぼ確実となった。