乗用車8社の世界生産、昨年度全社マイナス コロナで販売減少
乗用車メーカー8社が発表した2020年度の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年度比12・1%減の2335万1897台となり2年連続で前年を下回った。コロナ禍による年度前半の工場稼働停止や販売減少が響き、全社がマイナスだった。ただ足元の世界生産は需要増に対応するため回復傾向にあり、3月単月の実績は前年同月比30・1%増の大幅なプラスだった。
トヨタ自動車の3月の世界販売は単月として過去最高だった。
20年度の8社合計の国内生産は前年度比15・8%減だった。全社がマイナスとなり、スズキとダイハツ工業以外の6社は2ケタ減となった。トヨタは5年ぶり、日産自動車は4年連続、ホンダは2年連続のマイナスだった。
20年度の8社合計の海外生産は同10・2%減。コロナ禍からいち早く回復した中国生産は日産自動車が同16・3%増、ホンダが同37・0%増、トヨタは同30・9%増といずれも過去最高だった。
3月単月の世界生産は三菱自動車とSUBARU(スバル)以外の6社は前年同月比プラスだった。需要回復のほか、20年3月はコロナ禍で工場が停止し生産が落ち込んでおり反動増が出た。
国内生産は前年同月比4・5%増。ホンダやスバルは半導体不足の影響を受けた。国内販売は同6・1%増だった。ホンダやスズキ、ダイハツで軽自動車の需要が増えたほか、20年3月が新型コロナによる外出自粛で低水準だった反動も出た。