乗用車8社の世界生産、11月0.3%減 3カ月ぶりマイナス
乗用車メーカー8社がまとめた11月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比0・3%減の236万3399台だった。8月以降3カ月ぶりの減少だったものの、世界生産でトヨタ自動車が11月単月で過去最高を記録し、ホンダとスズキも前年同月を上回った。世界的な新型コロナウイルス感染症の収束がまだ見通せない中、一進一退の攻防が続く。
海外生産は同0・8%増の161万5373台だった。アジアでは中国市場が好調をキープしている。中国でホンダが同20・0%増の18万3487台と11月単月としては過去最高で、6カ月連続で単月での過去最高を記録。スポーツ多目的車(SUV)「CR―V」などが販売好調で生産台数を押し上げた。
トヨタ、日産自動車なども前年同月を上回った。スズキは主力市場のインドが秋の祭事シーズンの需要増で同5・9%増の15万163台で4カ月連続で増加した。東南アジア市場は本格的な回復には至っていない。
米国ではホンダが同5・8%増の8万9138台だった。一方、SUBARU(スバル)は部品輸送の遅れで生産調整を行い、同33・6%減の2万2661台。日産もSUV「ムラーノ」などの減少により同16・9%減の4万7591台と低調だった。
国内生産は同2・5%減の74万8026台で3カ月ぶりに減少した。SUV「ハリアー」や小型車「ヤリス」など新型車が販売好調のトヨタと、新型車種を中心に需要が回復傾向にあるホンダ以外は、前年同月を下回った。