乗用車8社の世界生産、3月26%減 操業停止響く
乗用車メーカー8社が発表した3月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比26・1%減の186万3584台の大幅減となった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、各国の生産活動が相次いで停止し全社軒並み減少。前月に比べ各社平均で米国は約3割減、欧州は約4割減と大幅に生産台数を落とした。一方、操業を再開した中国は7倍近くに急回復するが前年同月に比べて水準は低いままだ。
3月単月では海外生産が前年同月比35・6%減の107万2238台の2ケタ減だった。米国では各社が工場の操業を止め台数を落としており、米国生産はトヨタ自動車が同26・2%減の7万1482台、日産自動車が同47・4%減の3万6082台、ホンダも同35・0%減の6万9937台だった。
欧州はホンダが英国とトルコの工場を停止し同52・4%減の5165台。インドではスズキが操業を止め同32・1%減の9万2508台と減らした。
国内生産は同7・7%減の79万1346台。サプライチェーン(供給網)の混乱や需要低迷で各社生産調整する。トヨタは同13・2%減の27万9065台、ホンダも同9・7%減の7万2696台。
2019年度の世界生産台数は前年度比7・5%減の2657万5835台とマイナスだった。SUBARU(スバル)とダイハツ工業を除く6社が前年度実績を下回った。海外生産は同10・0%減の1753万9041台。日産は米国のスポーツ多目的車(SUV)「ローグ」やメキシコの小型車「セントラ」が落ち込んだ。国内生産は同2・4%減の903万6794台。日産は小型車「ノート」が伸び悩み国内は2ケタ減。一方、スバルは外製部品(電動パワーステアリング装置)不具合による減産の反動増となった。