乗用車8社の世界生産、4月2.3倍 コロナ禍の反動増
乗用車メーカー8社がまとめた4月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比2・3倍の207万8285台と、大幅な増加となった。3カ月連続のプラス。半導体供給不足により生産調整を実施したマイナス影響はあるものの、2020年はコロナ禍で各社が工場稼働を停止しており、その反動増が大きく出た。足元では半導体不足が続く。
海外生産台数は同2・8倍の139万8524台だった。トヨタは同3・1倍の49万3854台で、4月単月で過去最高となった。欧州の一部でコロナ禍によるロックダウン(都市封鎖)の影響はあったものの、米国でライトトラックを中心に販売が好調だった点が押し上げた。
全体の国内生産台数は同64・8%増の67万9761台。ダイハツ工業は同67・5%増の8万2477台で、4月として過去最高だった。軽自動車「タント」などの販売が好調で生産を増やした。
全体の国内販売は同30・2%増の32万3342台。緊急事態宣言などの影響はあったものの、昨年の反動増に加えて、新型車の販売が好調な点が寄与した。
4月に三菱自動車は国内外の3拠点の生産において、計7500台の半導体不足の影響があったとしている。半導体の需給は引き続き逼迫(ひっぱく)している。