乗用車8社の世界生産、5月0.8%減 国内堅調も海外減
乗用車メーカー8社が27日に発表した5月の生産・販売・輸出実績によると、世界生産台数は前年同月比0・8%減の239万5634台と前年同月実績を下回った。アジアの低調で海外生産は減少したものの、国内生産は堅調だった。世界生産はトヨタ自動車、ホンダ、SUBARU(スバル)、ダイハツ工業が5月単月として過去最高を記録した。
海外生産の合計は前年同月比5・0%減の164万2062台で2018年11月以降7カ月連続で前年同月を下回った。中国の減少が目立つ。マツダは商品改良が遅れ販売が減ったことが影響したほか、三菱自動車も「アウトランダー」の中国生産が減少。スズキはインドの選挙で買い控えが発生したことが響いた。マツダはメキシコでも「マツダ3」の生産を減らし同4割減と最大の減少幅だった。
一方、海外生産で前年同月を越えたトヨタ、ホンダ、スバルはそれぞれ、ブラジルでの新型「ヤリス」の投入、米国などの「シビック」や「CR―V」、北米の「アセント」の販売好調が生産をけん引した。
国内生産は、同9・8%増の75万3572台で、日産と三菱自、スズキを除く5社が前年同月の実績を上回った。最大の増加幅を示したトヨタは北米向けの新型「カローラ」が押し上げたほか、ダイハツは販売施策が奏功し商用車の生産が好調に推移、軽自動車で伸びを示した。スバルは完成車検査不正問題の影響で工場の稼働を落としていたが、「フォレスター」の販売好調を受けて生産を増やし、10カ月ぶりの前年同月超えとなった。