乗用車8社の世界生産、8月12%減 減少幅縮小続く
乗用車メーカー8社が発表した8月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比12・1%減の186万8729台だった。新型コロナウイルス感染症の影響で13カ月連続の減少だった。5月の同約6割減を底に6月同25・5%減、7月同14・1%減と3カ月連続で減少幅が縮小した。7月実績と比べた減少率は海外生産は0・2ポイント、国内生産は3・9ポイント縮まり、引き続き、回復基調にあるとみられる。
海外生産は同9・9%減の133万3141台だった。前月に引き続き中国、米国が海外生産をけん引している。
中国ではホンダが同18・5%増の14万1331台だった。7月に続き、8月単月として過去最高を記録した。トヨタ自動車は同15・0%増の11万9711台だった。一方、日産自動車は夏期休暇に伴う稼働日の減少で同10・6%減の12万123台だった。
米国ではトヨタがセダン「カムリ」やスポーツ多目的車(SUV)「ハイランダー」の生産を増加し、同1・7%増の11万4911台で、2カ月連続の増加となった。ホンダは同2・2%増で前年同月水準を2カ月連続で上回った。海外生産が米国のみのSUBARU(スバル)は7月に続き、8月単月として過去最高だった。
スズキは主力のインドでの生産が同11・1%増の12万3747台で8カ月ぶりに増加に転じた。
国内生産台数は同17・1%減の53万5588台だった。海外生産と比べて減少幅は大きいが、着実に回復している。トヨタは7月まで設けていた工場の稼働停止日はなく、同11・5%減の20万2691台まで回復。日産は国内外の需要減により同47・1%減の3万1667台だったが、7月実績と比べて減少率は縮まった。