工作機械受注、9月71%増 36カ月ぶり1400億円超
日本工作機械工業会(日工会)が発表した9月の工作機械受注実績(速報値)は、前年同月比71.9%増の1445億9400万円で、11カ月連続の増加となった。国内外での需要回復が継続したことで内需、外需ともに大幅に伸びた。1400億円を上回るのは2018年9月以来36カ月ぶりで、1000億円超えは8カ月連続となった。
内需は同90.2%増の575億6000万円で、7カ月連続の増加。18年12月以来33カ月ぶりに550億円を上回った。ユーザーの設備投資拡大に加え、補助金による押し上げ効果も加わったと見られる。
外需は同61.7%増の870億3400万円で、11カ月連続の増加。中国のほか、欧米でも需要が堅調に推移した模様で、2カ月ぶりの850億円超えとなった。
受注環境は今後も堅調さが見込まれる一方で、部品・部材の逼迫や原材料価格の高騰などによるユーザーへの設備投資減退の影響も懸念される。また、日工会では「中国での電力不足の問題が工作機械の受注に今後どう影響が出るかがまだ不透明」(調査企画部)としている。