ヤマザキマザック、AM複合加工機を自社活用 リードタイム1日に
ヤマザキマザックは金属積層造形(AM)機能搭載の自社製複合加工機を、工作機械の部品生産に導入した。主要ユニットの一部品を同機種で生産。外注していた焼き入れをAMで内製したため、リードタイムを従来より13日間短い1日に短縮できた。生産コストも約2割削減した。順次、他の部品にも導入する。社内実績を活用事例に、AM複合加工機の拡販を目指す。
工作機械大手はAM機能を持つ複合加工機に近年力を入れるが、普及は道半ばだ。切削加工とAMを1台でこなせる利点を訴求するため、社内での実績を作った。 旋盤のタレット(刃物台)に使う部品であるカップリングの生産に、マルチレーザー方式のAM複合加工機を試験導入し、1台で切削加工、AM、仕上げ加工と全工程を完結させた。 従来は切削加工後、表面をコーティングする焼き入れを外注していたため、リードタイムが長くなっていた。AM複合加工機に工程を集約したことで、大幅な短縮に成功した。
同社はマルチレーザーなど3種類のAM技術を持ち、各技術を搭載した複合加工機を展開する。
2019年には、産学官連携で開発した青色半導体レーザー搭載の複合加工機を投入する。