中村留精密、ATC型複合加工機を投入 工具80本を自動交換
中村留精密工業は世界最小級の工具主軸「NTスマートキューブ」を搭載した自動工具交換装置(ATC)型複合加工機「JX―200」を発売した。工具収納本数が80本に増加したATCで、さまざまな加工・工法が1台で可能。多様な素材の加工対象物(ワーク)に対する長時間の安定した多品種少量生産を実現する。価格は7000万円(消費税抜き)。月10台の販売を目指す。
新製品のATC型複合加工機は工具主軸コラムを垂直に配置し、重心を最適化。多方向からの負荷に強くなり旋削、穴開け、ギア加工、ミーリングなどで安定した加工を実現する。
さらにスイング角度プラスマイナス95度の工具主軸とY軸を持つ下タレットの組み合わせで、L・R主軸での左右同時加工や下タレットでのセンターサポートなど、さまざまな工法に対応する。
また、機械内部の新コラムやフレーム構造、外観について、シンプルかつスタイリッシュなデザインの仕立てにもこだわった。中村社長は「顧客の要望に機械、制御、加工、サービス各部署が意見を出して考え、実現した」と語る。