白山機工、切りくず集積装置を内製化 バケット高剛性化
白山機工は、OEM供給で販売していた、工作機械が排出する切りくずの集積作業を自動化する装置「バケットリフター」を内製化し、本格受注を開始した。
内製化に伴い、切りくずを入れる専用チップバケットを高剛性化するなどの改良を加えた。消費税抜きの価格は400万円からで、新開発のチップバケットは別売りで20万円。
バケットリフターは切りくずがたまったチップバケットを装置下部にセットすると、ボタン一つで独自構造の機械内部をバケットが上昇する。そして、差し込み側を支点にバケットを反転させ、切りくずを装置下部に置く切りくずを集める箱に落とす仕組み。その後、バケットは自動でセット位置に戻る。
リフトの高さは通常6メートル程度までだが、それより高くする相談にも応じる。新たに開発したバケットの容積は約180リットルで、高い位置への上昇も考慮し安全のために高い剛性を確保した。
従来、バケットリフターの生産は外部に委託していたが、コロナ禍で受注が落ち着いていたこともあり、2年ほど前から内製化に向けて研究開発を実施。本社工場内に動作確認などをするテスト環境を整えたり、バケット上昇の仕掛けについて得意とするコンベヤーの技術を応用した機構を編み出したりして、内製化にこぎ着けた。
白山機工はチップコンベヤーやクーラントユニットの開発を手がけており、自社生産品のラインアップ拡充でトータル提案含めた営業も強化する。