阪神内燃機工業、舶用エンジン効率生産 自動でバリ取り 砂型データ化
阪神内燃機工業は2030年度をめどに、舶用エンジンの生産効率化に向けて自動化とデジタル化を加速する。鋳物部品のバリ取りや組み立て工程の一部にロボットを導入し、重筋作業や繰り返し作業を置き換える。併せて、3Dスキャナーと砂型3Dプリンターを活用し、鋳造用砂型のデータ化と木型の削減を進める。木型保管スペースは現状の倉庫4棟から2棟に減らす。保管スペースの圧迫を解消し、鋳物仕上げ工程の自動化のスペースを確保する。省人化を進め、人手不足に対応する。
エンジンの組み立て工程では、シリンダーヘッドのトルク管理が必要なボルト締結を自動化する。例えば、1本のシリンダーに10本のボルト締結が必要な場合もあり、6気筒などは同じ動作を繰り返す負担が大きい。自動化により作業者の負担軽減を図る。鋳物仕上工程である、バリ取りや押し湯切断、外観検査などにロボットの導入を検討する。
砂型のデジタル化も推進する。25年に3Dスキャナーを導入しており、砂型をデータ化し、順次木型を廃棄する取り組みを本格化した。データ化した砂型は3Dプリンターで再製作できるため、木型の保管スペースを減らせる。数十年に1度しか出荷されない旧型エンジン部品などを中心にデータ化を進める。
自動化、デジタル化の推進に向け、工場も再編する。明石工場の大型エンジンの組み立てを播磨工場に集約する計画に入った。播磨工場には設備増設を見据えた約5800平方メートルの未利用地があり、新たな建屋を設け、設備を整備する計画。
鋳造工場の玉津工場は、木型倉庫のスペースを縮小することで、鋳造の仕上げ工程の自動化を進める。事務所や厚生棟の新棟建設も構想する。
明石工場は主に機械加工専用工場とする。大型エンジンの組み立てを移管した空きスペースは、第2の柱の事業である鋳造・金属機械加工(CMR)の強化に向けた新規設備の導入に充てる。3Dスキャナーや砂型3Dプリンターを活用し、図面が残っていない古い設備の部品の再製作を手がけるリバースエンジニアリングなどの事業拡大を狙う。
