ブラザー、小型MC専用ワーク搬送システム投入 中小の自動化ハードル軽減
ブラザー工業は小型マシニングセンター(MC)「スピーディオ」シリーズのオプションで、加工対象物(ワーク)を搬送するローディングシステム「BV7―870Ad」を発売した。対象をスピーディオに限定し、動作を4軸にすることで、シンプルな動きとティーチングの容易さを実現した。消費税抜きの価格は316万円(ローダー本体、架台、側面扉、バルブ等一式を含む)。
独ハノーバーで開催された欧州国際工作機械見本市「EMOハノーバー2023」で初公開した。
架台をスピーディオ本体側面に直結し、アーム本体を水平方向に動作させる駆動機構「TR軸」と二つのアームを回転させる「J1軸」「J2軸」、アーム先端に取り付けたハンドを回転させる「J3軸」の計4軸で構成する。スピーディオ本体と一体になり、アームの中にモーター、配線、配管などを納めることで省スペース化を実現した。
工場のレイアウトに合わせて、機械側面の右側、左側のどちらにも取り付けられる。加工部品の着脱は側面から行い、新システムを制御するコントローラーはスピーディオ本体背面の制御盤に内蔵しているため、機械前面のスペースが空き、設置なしの機械と同様の作業が可能となる。
新システムについて、「設置にコストや手間暇がかかる、使い回しが難しいといった中小企業の自動化のハードルを軽減しようというのが狙いだ」としている。