C&G、機械部品向けCAM参入 金型用に次ぐ柱を育成
C&Gシステムズは、機械部品の加工に利用する2次元・3次元融合CAM(コンピューター利用製造)システムを開発、部品加工市場に参入した。同社は金型用CAD/CAMシステム大手だが、金型以外の量産加工にも自社ソフトウエアが活用できると判断した。工作機械メーカーやモノづくり企業に利用を呼びかけていく。
機械や機構部品の加工では、設計者が寸法公差など部品形状の属性を伝える手段として2次元図面が多く使われている。また工作機械を利用したソフトは海外製が多く、中小企業にとっては使い勝手に課題も多い。
発売したCAMシステム「パーツキャム」はCAMデータ作成を効率化し、2次元図面のみの加工データ作成に加え3次元モデル認識も可能にした。
国産の強みを生かし、販売は定額利用サービス(サブスクリプション)ではなく、顧客が長期利用できるようライセンスとサポート保守契約とすることで使い勝手を良くした。2020年末までに40ライセンスを販売する。
C&Gシステムズは量産関連市場を強化するため社内に複数のプロジェクトを立ち上げており、金型に次ぐ新たな柱に育てる。塩田聖一社長は「金型に隣接する市場には量産に関わる多くの分野がある。工作機械の自動化や5軸加工など製造技術も高度化しており、使い勝手を追求して国内製造業を下支えしたい」としている。