長谷川機械、同時5軸MC開発 彫刻・旋削加工に対応
長谷川機械製作所は、同時5軸マシニングセンター(MC)「PM320―5XT」を開発した。回転しない工具を加工対象物(ワーク)に当てて金属表面を削り取る彫刻(ヘール)加工のほか、旋削加工にも対応する。
主軸の左右(X軸)移動量が320ミリメートルの機種。ワークを載せる加工テーブルは、水平回転のC軸を電動モーターによるダイレクトドライブ方式とした。従来機種がローラーギアによるローラードライブで毎分100回転だったのに対し、新機種では同2000回転にまで回転数を上げ、立型の主軸に旋削バイトを取り付けて旋削加工が行える。
テーブルの大きさもこれまでの直径100ミリメートルから同130ミリメートルに拡大した。旋削時の位置決め手法についても特許を出願している。
彫刻加工では、ワークに工具を当てて動かし、同時にテーブルをわずかに回転させたり傾けたりしながら、美観品の模様や微妙な形状、筆で書いたような文字などを表面に再現できる。腕時計やカメラ、アクセサリー、医療機器、半導体製造用の治具台、自動車・航空機部品、金型など幅広い用途を見込む。