乗用車8社の世界生産、10月12%増 9カ月連続プラス
乗用車メーカー8社が発表した10月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比12・2%増の237万1355台となり、9カ月連続で前年同月を上回った。メーカー別ではダイハツ工業を除く7社が前年同月を上回った。全体として半導体の不足の解消が進み、各社の生産回復傾向が続いている。地域別では中国の生産が減っている一方、インドでは需要が堅調に推移して、トヨタ自動車やスズキが生産を増やした。
トヨタの世界生産は前年同月比16・7%増の90万285台で10カ月連続のプラスで、10月として過去最高。そのうち海外生産は同8・7%増の61万7590台で単月として過去最高となった。
各社が苦戦する中国の生産は、生産撤退した三菱自のほかに、日産が同35・6%減、ホンダが同12・3%減、トヨタが同2・6%減だった。そのほかのアジア地域ではトヨタがタイやベトナムで経済低迷の影響を受け前年同月比マイナス。三菱自がインドネシアで同マイナスだった。
一方、インドではトヨタが同82・0%増、スズキが同13・0%増と増えた。北米はトヨタ、日産、ホンダがともに生産を増やした。
国内生産は8社合計で同19・0%増の77万9814台で、6社が前年同月を上回った。前年同月を下回ったダイハツは新車種投入で好調だった前年同月の反動があり、SUBARU(スバル)はおおむね想定通りの生産台数だった。
世界販売は中国の減少が響く三菱自を除いて7社が前年同期を上回り、トヨタ、スズキ、ダイハツは10月として過去最高だった。国内販売は8社合計で同11・5%増の37万1293台。マツダとダイハツを除く6社が前年同月を上回った。