乗用車8社の世界生産、上期6%減 中国NEV競争激化響く
乗用車メーカー8社が発表した2024年度上期(4―9月)の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同期比6・0%減の1187万8301台で4年ぶりの前年割れとなった。認証不正の影響で国内生産が減少したほか、中国での新エネルギー車(NEV)市場拡大による競争激化が影響した。
メーカー別の上期の世界生産はマツダ、スズキを除く6社が前年同期を下回った。トヨタ自動車と日産自動車は4年ぶり、SUBARU(スバル)は3年ぶり、ホンダは2年ぶりの前年割れ。三菱自動車とダイハツ工業は2年連続でマイナスとなった。
トヨタはハイブリッド車(HV)「プリウス」のリコールや、認証問題による小型スポーツ多目的車(SUV)「ヤリスクロス」など3車種の生産停止があり国内生産が減少。中国生産も厳しい市場環境が影響した。日産は日本や中国でSUV「エクストレイル/ローグ」、米国でセダン「アルティマ」などの台数減が響いた。
ホンダは国内生産が3年連続で増加したものの海外生産が2年ぶりにマイナス。特に中国はNEV市場の拡大や価格競争激化が影響した。三菱自はタイやインドネシアの生産が減少し、ダイハツは国内外とも減少した。
一方、マツダは国内生産の減少を海外生産の増加がカバーした。SUV「CX―50」などの生産が伸び世界生産は3年連続の増加。スズキはインド生産が上期として過去最高となったほか国内生産が増加。世界生産は2年ぶりの増加となった。
9月単月の8社合計の世界生産台数は前年同月比11・3%減の207万1585台。5カ月連続でマイナスとなり全社が前年割れとなった。