乗用車8社の世界生産、昨年6.6%減 認証不正、競争激化響く
乗用車メーカー8社が発表した2024年の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年比6・6%減の2409万8764台となり、4年ぶりに前年実績を下回った。国内での認証不正に加え、中国での新エネルギー車(NEV)市場拡大による競争激化、インドネシア・タイなどでの厳格なローン審査継続などが影響した。
国内生産は前年比8・7%減の783万365台、国内販売は同7・8%減の403万9726台となり、ともに2年ぶりに前年割れ。海外生産も同5・5%減の1626万8399台で4年ぶりに前年割れとなった。
各社の世界生産はトヨタ自動車が同5・1%減の952万1876台で4年ぶりのマイナス。認証問題やハイブリッド車(HV)「プリウス」の生産停止などが響いた。
日産自動車、ホンダ、三菱自動車は2年ぶりに前年割れ。日産は米国でスポーツ多目的車(SUV)「エクストレイル/ローグ」が、中国でセダン「シルフィ」などが台数減となり米中でそれぞれ1割強のマイナス。
ホンダはNEV市場の拡大による販売影響で中国が同35・0%減だった。三菱自はタイ、インドネシアで1割以上のマイナスだった。
ダイハツ工業は認証不正が響き2年連続で前年割れ。マツダはSUV「CX―5」が低調で国内生産が1割超減少したほか、SUBARU(スバル)は期初に新型SUV「フォレスター」の生産立ち上げに伴う制約があり、それぞれ3年ぶりの前年割れだった。
一方、スズキは4年連続で増加した。過去最高の生産台数となったインドをはじめ、国内、海外が増えた。
24年12月単月の8社合計の世界生産は前年同月比7・8%減の187万3610台で8カ月連続の前年割れとなった。スズキとダイハツを除く6社がマイナス。日産、ホンダ、マツダ、スバルは2ケタ減となった。