CIMT2018視察レポート
工作機械、機械工具、それに関係する周辺機器が一堂に集結する総合見本市で、中国企業のみならず世界中の企業が最先端の技術・製品をPRする世界最大級の国際技術である。
日本の国際工作機械見本市(JIMTOF)、米国の国際製造技術展(IMTS、シカゴショー)、欧州国際工作機械見本市(EMO)と並び世界4大工作機械見本市に数えられており、注目度も大変高い展示会。
「中国製造業の位置付け」
いまや中国製造業は、巨大な国内市場や安価な労働力等を背景に、世界の工場として発展。中国製造業の規模(製造業GDP)は、米国や日本を上回り、欧州全体と同規模まで拡大。
中国の産業政策は、産業の発展段階に応じ、外資系企業の誘致・外資への規制強化の切り替え、補助金供与等を通じて、中国企業の技術獲得や販路拡大、コスト競争力強化を支援している。
そんな中、今回のCIMTでは、全出展社数1700社。出展国28カ国が出展。開催6日間、来客者数延べ32万人と、出展社数1100社、来場者数15万人のJIMFOTと比較しても大盛況だったといえるであろう。
従来、中国はコピー品が多いという認識の中、各出展店舗を視察するも、新技術の開発が進み、オリジナル性の高い製品も多数出展されていた。勿論、OEM製品や低価格のコピーもどきも見受けられたが、技術の発展、改革速度は急激に伸び進んでいる。
特に工作機械に於いては、技術開発が進み、高機能機械が多数出品されていた。中でも携帯電話(スマートフォン)生産シェア世界1位を誇る中国は、それに伴う切削工具の開発・生産と、それらを作り出す工作機械の出展が多数見られた。
一時期より中国経済全体としては、成長が鈍化していると言われているが、ロボットの開発、近年話題となっている5Gによる、各業種無人化への対応などまだまだ発展は加速し進みそうだ。