オークマ、難削材特化のCNC旋盤 「インコネル718」加工時間半減
オークマは、難削材加工に特化した大型立型コンピューター数値制御(CNC)旋盤「VT1000EX」を2022年春に発売すると発表した。ターボチャージャー(過給器)などに用いる難削材「インコネル718」の場合で、加工時間を従来の2分の1にできる。消費税抜きの価格は6750万円。
難削材の超重切削ができる新主軸を標準搭載した。最大出力は同クラス機比8割増の55キロワット、最大トルクは同2倍の5310ニュートンメートル、軸受内径は同3割増の260ミリメートル。設置面積は同等で、軸移動量はX軸で4割増の650ミリメートル、Z軸で2割増の1000ミリメートルで、最大加工容量を直径1000ミリ×高さ1000ミリメートルとした。
チタンやステンレス、インコネルなどの難削材は強度や耐熱性、耐食性が高く、風力発電などのエネルギー関連、航空宇宙、建設機械などで加工需要が増えている。加工に加え工具交換の時間も短縮し二酸化炭素(CO2)排出量を従来機より32%削減できる。切り粉が堆積しにくい構造で連続稼働時間も延ばした。