Cominix、切削工具拠点20カ所増 日系の海外進出支援
Cominixは2022年3月期までに、切削工具製品の営業拠点を国内外で合計20カ所増やす。米中貿易摩擦の影響で世界経済の不透明感は強まるが、難削材加工などに貢献する工具販売は堅調に推移する。多様な製品を扱う工具専門商社の強みを生かし、海外進出する日系企業などの需要を取り込む。
20年3月期内にロシアに初めて進出するほか、すでに営業拠点を構える中国やインドネシア、フィリピン、インド、米国で増設する。具体的な進出都市は今後詰める。
国内では都内、北海道、仙台、静岡、長野、神戸に開設する予定だ。このほかにも22年3月期までに順次開設していく。
19年3月期はメキシコに営業所、モンゴルに駐在所を開設し、海外拠点は計27カ所になった。柳川重昌社長は「(海外での工具供給先は)現地進出する日系企業向けが中心だが、ローカル企業からの引き合いも増えてきている」と話す。
Cominixは国内メーカー以外に、海外の有力工具メーカー十数社とも代理店契約を結ぶ。19年3月期から韓国のエンドミルメーカー、YG―1の製品を取り扱うなど製品群も充実させた。拠点と製品の拡充をテコに、22年3月期の売上高は19年3月期比35・3%増の345億円、営業利益は同54・5%増の17億円を目指す。