村田機械、中厚板向け複合機 1台でレーザー・切削加工
村田機械は切削加工機能を備えたファイバーレーザー複合加工機を開発し、市場投入した。加工対象物(ワーク)を移動せずに、同じ加工エリアでレーザー加工やタップ加工、切削加工ができる複合加工機は業界初という。最大16ミリメートルの中厚板の複合加工に対応する。レーザー加工後の加工工程を1台に集約することで、リードタイム短縮につなげられる。
開発した「LS3015MC=写真」は、レーザー出力6000ワットの消費税抜きの価格が1億7700万円。3050ミリ×1525ミリメートルのワークサイズに対応する。レーザー加工のみでは、最大25ミリメートルの板厚を加工でき、切削加工はドリルやタップ、深ザグリ、皿ザグリに対応している。
レーザー加工で使われる剣山パレット上での切削加工を可能にするため、加工点の周りを抑えながら切削できるようにした。切削時に剣山が干渉する場合は、自動で判断して剣山を移動させるため、オペレーターは加工プログラムを入れるだけで複合加工ができる。
建機や農機、産業機械などの機構部品に使われる中厚板材料は、レーザー加工後にボール盤による加工など、複数工程にわたった加工が必要で、ワークの移動もあり、人手がかかっていた。
同レーザー複合加工機により、複数の工程を集約することで加工リードタイム短縮に貢献し、短納期化が見込める。