大丸鉄興、設備立ち上げ伴走支援 5面加工機・金属3D造形対応
大丸鉄興は、工作機械と金属3次元(3D)プリンター導入の立ち上げ支援事業に参入した。自社内で培った知見を生かして実践的な技術指導を行い、導入から運用までを伴走支援する。製造現場での設備の早期稼働につなげる。2028年度ごろに同事業の売上高で3000万円規模を目指す。
ニデックマシンツール製の門型5面加工機「MVRシリーズ」と、金属3Dプリンター「LAMDA」に対応する。それぞれ設備導入を迎える企業に対して、大丸鉄興内にある同設備を使いながらオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)形式でプログラム作成や工具選定、段取りの検討方法を指導する。
同社内で研修を受け入れるほか、新設備の導入後は、大丸鉄興の担当者をその現場に派遣することもできる。生産開始に向けた条件設定などを行い、早期の生産体制の構築を支援する。
基本的に大丸鉄興は自社で立ち上げ支援の営業活動は行わず、ニデックマシンツールが顧客に提案し、それを受けて対応する。現在までに5面加工機と金属3Dプリンターの立ち上げについて、それぞれ1社ずつ支援済み。
大丸鉄興は5000トン級プレスなどを使った製缶が主要事業。18年に製品の高付加価値化を目指して機械加工事業に参入したほか、22年に金属3Dプリンター事業を追加した。太田吉彦専務は立ち上げ支援について、「新規参入した自社の経験を役立てたい」と強調する。
大丸鉄興の従業員数は85人で24年11月期の売上高は16億円。今後は自社のウェブサイトも活用しながら周知も進める。