DMG森精機、大容量工具マガジン発売 1モジュール最大400本
DMG森精機は1モジュール当たり最大400本の工具を収納できる大容量工具マガジンを発売した。生産形態に合わせて、モジュール数やシステム構成を柔軟にレイアウト設計できる。加工を止めずに工具の段取り作業が可能で、工具の寿命切れを起こさずに計画通りの生産を実現する。多品種生産の自動化に対応する.価格は収納本数4000本の構成で1億6050万円(消費税抜き)。
発売した「セントラルツールストレージ(CTS)」は、ラック型工具マガジンを備え、ロボットが自動で各工作機械の工具マガジンに工具を搬入・搬出する。操作盤で工具情報を一元管理し、加工計画と連携した工具の搬送を行う。ガントリー構造により、フロア設置方式と比べて約22%の省スペース化を実現した。
またビジョンセンサーを搭載し、手動では12日以上を要する工具のティーチング作業を1日で完了可能。ビジョンカメラで工具の有無を毎回確認して工具の2度置きによる事故を防げるほか、工場の温度変化によるレールの伸びを監視し、定期的に位置補正も行う。多品種生産では加工形状に応じて多種多様な工具を用いるが、工作機械ごとに工具の登録や交換、寿命管理を行う必要があり、自動化システムの課題の一つとなっていた。