DMG森精機、大型ターニングセンター 旋削仕様追加
DMG森精機は、エネルギー産業用高圧鋼管の加工に適した大型精密ターニングセンター「NLX6000/1000」の旋削仕様を発売した。
機械設置面から主軸中心までの高さを従来機と同じにするなどの設計変更により、従来機から置き換えてもパイプ材供給装置などの現有資産を有効活用できる。価格は4120万円(消費税抜き)から。
同ターニングセンターは「SL―600シリーズ」の後継機種で、2019年のミーリング仕様とY軸仕様の発売以降、建設機械部品や原油掘削部品などの大型部品加工向けに販売してきた。今回、旋削仕様の投入により、エネルギー産業用高圧鋼管などミーリング加工を必要としない加工対象物(ワーク)の重切削加工に関する顧客のニーズに対応する。
有限要素法(FEM)解析によるねじり剛性のシミュレーションを行うことで、難削材の重切削加工に対応する強固な構造体を実現した。X軸とZ軸に滑り案内を採用し、振動減衰性と動剛性を高めたほか、Z軸の摺動(しゅうどう)面断面積をSL―600シリーズと比べて約5割拡大した。
ベルトレス駆動の大径主軸を搭載。モーターの力を直接ギアに伝達することで加工能力を高め、切削除去量を同約5割増加させた。また、エネルギー産業用高圧鋼管の加工に特化した加工オプションを選択できるほか、独自の省エネルギー機能なども搭載する。