DMG森精機、レーザー2台搭載の金属積層造形機 速度80%向上
DMG森精機は、デュアルレーザーシステムを搭載した金属積層造形(AM)機「レーザーテック30デュアルSLM」を発売した。高出力のレーザー装置2台の同時照射により、積層速度を従来比80%速められるほか、緻密な積層造形を実現する。消費税抜きの価格は1億2000万円から。自動車や航空宇宙、医療、金型などの市場向けに販売する。
同AM機は、敷き詰めた粉末材料をレーザーで溶融して造形するパウダーベッド方式。レーザー照射装置は出力600ワットで、造形エリア全体をカバーするスキャン領域を持ち、積層速度は最大で毎時90立方センチメートル。また50マイクロ―300マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のレーザースポット径により、高精度な積層造形が可能となる。
造形可能なサイズは最大で縦300ミリ×横300ミリ×高さ300ミリメートル。チタン合金やアルミニウム合金、ステンレス鋼などの金属粉を使用できる。
フィルターシステムは3000時間以上交換不要のため、長時間の積層造形に対応する。吸引した粉末材とヒューム(粉じん)を自動で不活性化でき、安全性も高められる。
そのほか、粉末材を素早く簡単に交換可能なパウダーモジュールシステムや、最適な積層パラメーターの作成支援ソフトも搭載する。