エンシュウ、EV向けアルミ部品の高速溶接工法 米社と協業
エンシュウは溶接機器メーカーの米リンカーン・エレクトリックと協業し、電気自動車(EV)部品向けにアルミニウム製品の新たなレーザー溶接工法の提供を始めた。エンシュウのレーザー加工の知見と、リンカーンの技術を組み合わせた高速・高品位なシステムとして提案する。1件ごとの受注額は5000万円程度を想定。2029年3月期までに今回の協業に関する売上高で7億円以上を目指す。
提供するのは半導体レーザーと、加熱した溶接ワイヤを供給する「ホットワイヤ」を組み合わせたリンカーンの工法。日本ではエンシュウが初めて取り扱う。
同工法はワイヤを加熱してあるため、その溶融にはレーザーの出力が奪われず、アルミを高精度に溶接できる。隙間のある箇所の溶接にも対応する。
同工法を用いてユーザーに適した生産システム提案を行うため、エンシュウは本社工場(浜松市中央区)にレーザーとホットワイヤによる溶接実験機を導入し、ユーザーからのテスト加工などに応じる。