自動車の電動化が急加速−EV戦略
自動車の電動化に向けた流れが急加速している。イギリスとフランスがガソリン車などの将来の国内販売を禁止するほか、世界最大市場の中国も自動車の環境規制を強化して電動化を促す方針。完成車メーカーにとっては将来の成長に向けて、電気自動車(EV)などの電動車両への戦略転換が喫緊の課題となっている。
イギリスとフランスの両政府は7月に、ガソリン車とディーゼル車の国内販売を2040年までに禁止する方針を表明。成長著しいインドでも、2030年までに国内で販売されるすべての自動車をEVのみとする政策を打ち出している。充電ステーションの整備や電力供給など実現に向けた課題はあるものの、「脱化石燃料車」により大気汚染問題の解決や温室効果ガス削減につなげる狙いだ。
トヨタ自動車は、世界で広がる電動化シフトの動きをはじめ、自動運転やコネクテッドカー(つながる車)などのIT化、それに伴う米グーグルなど異業種との競争など、自動車産業で起きている変化について危機感をあらわにしている。