工作機械を中国一貫生産 来年投入の新旋盤から 株式会社FUJI
FUJIは2019年初頭にも中国で工作機械の現地生産を本格化する。現在は日本で生産した機種を江蘇省昆山市の昆山工場で完成品に仕上げているが、19年に投入する新機種は同工場で一貫生産する。米中貿易摩擦で中国市場に不透明感はあるが、主要顧客の自動車を中心に需要は根強いと見込む。19年春に新機種の受注を始め、年間100台強の生産を計画する。他の機種も順次、現地生産を始める。
主力製品の旋盤の新機種CSD300IIを昆山工場で一貫生産する。現在は豊田工場から輸出し、昆山工場では加工対象物(ワーク)ストッカーなどの周辺機器やチャックを顧客ごとに実装するターンキーを手がける。昆山工場で一貫生産することで、納期を従来の約10カ月から約5カ月に半減できるとみている。なお、追加の投資は計画していない。
CSD300IIはチャックサイズ8―10インチの中型機で、車部品向けを中心に売り込む。需要が見込める中国で先行投入し、中国以外は19年夏に受注を始める。中国では車向けの需要が引き続き好調と見ており、現地生産強化で需要を取り込む。工作機械事業の売上高の中国比率は現在約10%だが、早期に倍増を目指す。