工作機械4社、7月受注20%減 5カ月連続マイナス
日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要4社の7月の工作機械受注実績は、前年同月比20・8%減の284億5500万円となり、5カ月連続で前年を下回った。前月比では8・0%減と、2カ月連続で減少した。金利の引き上げやインフレの影響、景気の先行き不透明感などから、国内外で設備投資を様子見する動きが続いているようだ。
7月からジェイテクトが受注実績を非公表としたため、4社での集計となった。
4社合計の国内は前年同月比25・8%減の85億9300万円となり、9カ月連続で前年を下回った。輸出は同18・4%減の198億円6200万円と3カ月連続で減少した。
オークマは国内で電機産業向けなどで受注の動きがあり、北米では堅調な航空機産業向けのほか、一般産業機械向けなどでも引き合いがあった。全体的に大手企業で設備投資を計画通りに進める動きがある一方、「中小企業を中心に国内外で設備投資を様子見する状況が続いている」(営業部)との見方を示した。
牧野フライス製作所は、国内が自動車や半導体製造装置向けの需要がけん引した前年と比べ低迷したほか、中国では電気自動車(EV)など「新エネルギー車(NEV)向けのまとまった需要が落ち着いた」(経営企画室IRチーム)という。
芝浦機械は国内で造船や金属加工向けが増加したが、産業機械や建設機械向けが減少。超精密加工機はベトナムでカメラレンズ向けが増加したが、国内では光学レンズ向けの受注が減少した。
中国市場に強いツガミは、外需が前年同月比と前月比ともに20%を超える減少となった。