ファナック、射出成型機 新型2種投入 型開閉・製品取り出し高速化
ファナックは射出成形機の新機種「ロボショット SCシリーズ」を発売した。型締め力180トンの「S180C」と同350トン機種「S350C」の2機種で、どちらも型開閉動作とエジェクター動作を高速化し、生産性を向上。また金型搭載エリアの拡大により、大きな金型を搭載できるようにした。
食品容器や医療部品は一度に数十個をまとめて成形して生産性を上げるため、金型を大型化する傾向が強く、新商品で対応する。
型を取り付けるダイプレートを支えるタイバーの間隔を広げることで金型搭載エリアを拡大。S180Cで従来機比1割、S350Cで同2割広げた。
型開閉ストロークを拡大し、深さのある成形品や大型の金型に対応できるようにした。製品を取り出す作業のエジェクター動作の速度向上により、サイクルタイムを短縮。成形品や成形条件によるが、S350Cを用いた食品容器の成形では従来比約1割の時間短縮になるという。
また「eco温調機能」により、エネルギーロスを抑えるようにヒーターの温度を調整し、消費電力を低減できる。使用樹脂や成形条件によるが同社の試験片金型では9%の消費電力削減の成果が得られたという。